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Lesson 10
Life in a Jar
ビンの中の命

Part 1

life  命、人生、生活、生物
jar  ビン、つぼ、かめ
research 研究、調査
project 計画、事業、企画、生徒の自主研究計画
encourage 人 to ―   人に―するように励ます・促す・元気づける
enter 参加する、出場する
agree 同意する

participate 参加する
come across ~  ~に(偶然)出くわす
article  記事
save 救う、助ける、節約する
ghetto ゲットー、ユダヤ人居住地区
hear of ~   ~のうわさを耳にする、~について聞く
look for ~  ~を探す
source 情報源、源、起こり

social worker  ソーシャルワーカー
(社会福祉活動に従事する専門職の総称)
act together 一緒に行動する
fight against ~  ~と戦う
treat 治療する
in need 困っている
subsequently  後で、その後に、その次に
rarely めったに~ない
keep quiet 黙っている
unfair  不公正な、不公平な
treatment  待遇、処遇、扱い

oppose 反対する
the special seating system 特別な着席の制度・ルール
force 人 to ―   人に無理やり・強制的に―させる
as a result 結果として
be allowed to ―  ―することを許される


1999年の秋、4人の若いアメリカの女の子たちが、多くの人の生き方を変えるような自主研究を始めました。4人の先生のノーマン・コナード先生は、全米歴史コンテスト(NHD)に参加して、ホロコーストについてもっとたくさん学ぶように勧めました。

メーガン・スチュワート、エリザベス・カンバーズ、ジェシカ・シェルトン、サブリーナ・クーンズの4人の高校生は、参加することに賛成して、調べ始めました。4人は「イレーナ・センドラーは、1942~43年にワルシャワのゲットーから2,500人の子供たちを救った」と書いてある記事をたまたま見かけました。イレーナ・センドラーのことも、この話もまったく聞いたことがなかったので、いろいろな情報源を調べ始めました。

4人はその記事が本当だと突きとめました。ポーランド人のカトリック教徒のソーシャルワーカーをしていたイレーナ・センドラーは、ポーランドの地下組織に入っていました。ジェゴタという組織にも入っていました。ジェゴタは、ポーランド人とユダヤ人が協力してナチスと戦うために行動を共にする組織でした。イレーナのお父さんは病気のユダヤの人たちを(自ら進んで)治療するお医者さんでした。お父さんはイレーナに、いつも困っている人を助けようとすべきだと教えました。後になって(→成長してから)、イレーナは、不公正な扱いについては黙って見過ごすことがほとんどありませんでした。ワルシャワ大学では、ユダヤ人学生を教室の左側に座らせるという特別な着席制度に反対しました。結果として、イレーナは3年間大学に通うことを許されませんでした。


Part 2

as early as ~  早くも~には
invade  侵略する、侵攻する
escape 逃れる、脱出する
serious 深刻な、本気の、重い
disease 病気
serious disease 重病
break out  勃発する、発生する
convince 人 that ~   人に~ということを納得させる
grandparents 祖父母、おじいさんやおばあさん
grandchildren 孫たち
secretly  コッソリと、秘密裏に、秘かに
take A past B Bを通り過ぎてAを連れて行く
guard  護衛、看守、警備兵
raise  育てる
false  偽の、うその
identity 身元、素性、身分証明書
place  置く
in the hands of ~  ~に任されて、~の管理下に
make lists of ~ ~の一覧表・リストを作る
original 元の
bury 埋める
hide‐hid‐hidden 隠す
dig 掘る
dig up ~  ~を掘る、掘り出す
tell 人 of モノ  人にモノについて話す・言う

take A out of B AをBから連れ出す
torture 拷問にかける
be to ―  ―する予定だ、―することになっている
let 人 動詞の原形  人に(好きなことを)させる

live in hiding 隠れて暮らす
work 活動、取組み
death 死
lose one’s life 命を失う
peace 平和
sadly 残念なことに
hardly ほとんど~ない
come back from ~  ~から戻って来る
camp 収容所
the death camps 死の収容所


(ドイツ軍が)ポーランドに侵攻した1939年には早くも、イレーナはワルシャワに住んでいるユダヤの人たちを脱出させるのを手伝い始めました。深刻な病気が発生したときには、ワルシャワのゲットーに入って、生活状態を調べました。(ゲットーを)訪問中に、子供たちや孫たちが脱出する必要があることを、ユダヤ人のお父さん、お母さんやおじいさん、おばあさんに納得させました。イレーナとジェゴタのメンバーは、コッソリと警備兵たちに見つからないように隠れて子供たちを連れ出しました。うその身分証明書で育ててくれるポーランド人家族の元に引き取られた子供もいましたし、カトリック女子修道院や孤児院の手に委ねられた子供もいました。イレーナは、子供たちの元の身元と新しい身元の(記してある)名簿を作り、その名簿を隠してあるビンをリンゴの木の下に埋めました。いつかビンを掘り出して、子供たちを見つけ出し、昔のことについて話してあげられるようにと願ってのことでした。

1942年から1943年まで、イレーナとジェゴタは、イレーナが捕まる前に、ワルシャワのゲットーから何百人もの子供たちを連れ出すことができました。イレーナは拷問を受けましたが、名簿がどこにあるのか決して言いませんでした。イレーナは殺されることになっていましたが、ジェゴタが1人の警備兵にお金を渡し、イレーナを脱出させました。

イレーナは、戦争が終わるまで、隠れて暮らし(→地下に潜伏し)、活動を続けました。もしイレーナが死をまぬかれていなかったとしたら、何百人もの子供たちは命を落としていたことでしょう(訳者注:何を言っている文なのか意味不明です。イレーナが処刑されていれば、名簿は見つからないままで、子供たちは無事なはずです。イレーナの生死に関係なく、拷問に屈して口を割ったりさえしなければ、子供たちの身元は割れないのですから。なぜ、「イレーナが死んでいれば、子供たちも死んでいたことになる」のか論理が読めません) ポーランドに平和が戻った後、イレーナはビンを掘り出し、子供たちを家族の元に返そうとしました。悲しいことに、ほとんどの大人は死の収容所から戻って来ることはありませんでした。


Part 3



decide   考える、判断する、決心する
performance  (劇の)公演、上演
result  結果
play  演劇、お芝居、劇
describe   描く、描写する
humanitarian 人道主義的な、慈善家
perform 公演する
community 地域社会、共同体

search for ~  ~を探す
final resting place  最終的に安息する場所→永眠の地
scarcely  ほとんど~ない
alive  生きている
response  反響、反応
continue 続ける
effort 努力
dear 愛しい、親愛な

discover  わかる、知る、発見する
poverty 貧困
rescuer 救助者
dream about ~  ~を夢見る
interview  面談する、面会する、インタビューする
survive 生き残る
connect 繋がる
rescue  救出、救い出す
story 逸話、話、事件

seldom めったに~ない
a group of ~ ~のグループ
fortunate  運のよい、幸運な
Seldom has a group of girls been so fortunate. 女の子たちのグループはそれほど幸運であったことはほとんどありません。
(この部分を変なふうに誤解した読み方をしてはいけません。この4人は例外的にとてもラッキーだったことを述べています。 seldom という否定相当語句が文頭に出ていますから、その後は強制倒置=義務倒置のカタチ、すなわち、疑問の語順になっています)

raise the money to ― ―するためのお金を集める・調達する
( will の過去形の would がありますから過去のことではなく、過去の時点における未来のことを述べています)
as ~ as possible できるだけ~
be in poor health 悪い健康状態にある、健康を害している


4人の女の子たちは、(お芝居にして)上演することが調べた結果を一番うまく伝える方法だと判断しました。みんなでイレーナの人道主義的な活動を描いた台本を書き上げました。他の生徒たちも参加してくれて、自主研究のメンバーは地域のいろいろなクラブやグループで『瓶の中のいのち』を上演しました。

後に、生徒たちは、イレーナの眠っている場所を調べ始めました。みんなほとんど信じられませんでした――イレーナは(まだ)生きていて、ワルシャワで暮らしているとわかったときには。地元のポーランドの生徒たちの協力を得て、メンバーはイレーナに手紙を書きました。自分たちの自主研究のことと、公演が受けていた(みんなからの)反響について書き記しました。「皆さんの作品は、私が50年以上も前に始めた努力を続けてくださっています。皆さん方は私の愛しい子供です」とイレーナは返事を書きました。

イレーナが(まだ)生きていて、貧しく暮らしていることを知った後、生徒たちはビンを公演に持って行き、イレーナと他の助けてくれた人たちのためにお金を集めることにしました。メーガン、エリザベス、ジェシカ、サブリーナはワルシャワを訪れて、イレーナ、生き残った子供たち、救出劇にかかわった他の人たちに会って話を聞くことを夢見ていました。

女の子たちのグループが、こんなにも幸運だった試しはめったにありません。2001年1月のある日、1人のユダヤ人の方が公演を見て、次の日に昼食を一緒にとるようにお願いしました。その人は、みんながワルシャワに行けるようにお金を調達するつもりだと言ってくれたのです。イレーナは91歳で、健康状態が悪いから、出来るだけ早く行く必要があると言いました。


Part 4

especially 特に
significant 重要な
the nation = Poland その国家
come to terms with ~  ~と折り合いがつく、~と妥協する
neighbor 隣人
positive 好意的な、肯定的な
publicity  世間の注目、発表、宣伝、
come at the right time いいときに現れる

silver spoon 銀のスプーン
( be born with a silver spoon in one’s mouth = 「お金持ちの家に生まれる/幸運に生れつく」 という表現があります)
take ~ away ~を連れ去る
link 繋がり
finally 最後に、とうとう
prison 刑務所、監禁場所
drown 溺れさせる
jump into ~  ~に飛び込む
whether ~ or not   ~であろうとなかろうと
pass on  死ぬ、先へ進む
originally 最初は・に、まず第1に
education  教育
graduate from ~  ~を卒業する


2001年5月22日、コナード先生と4人の女の子たちはイレーナと何人かのジェゴタのメンバーに会いました。この訪問は、ポーランドにとっては特に重要なものでした。ポーランド人がユダヤ人の隣人を殺したという自分たちの暗い歴史と折り合いをつけようとしていたからです。イレーナについての好意的な世間の注目は、ユダヤ人たちを救った自分たちと同じような人のうわさを聞く必要があったポーランド人にとって、ちょうどいいときに起こったのです(→自分たちと同じような人が、ユダヤの人たちを救ったという話を聞く必要があったポーランド人にとって、ちょうどいいときに、イレーナについての好意的な世間の注目が湧きあがったのです)。

イレーナが救った子供たちの中には、その面会に一緒にいた人もいました。そのうちの1人の女性は、自分の名前と生年月日が刻んである銀のスプーンをみんなに見せてくれました。ジェゴタの(救ってくれる)人が連れ出す寸前に、お母さんが枕元に置いてくれた銀のスプーンが、その女性が持っている唯一のご両親との絆です。

最後に、4人の生徒は、イレーナが拷問を受けた監禁場所とビンを埋めた場所に行くことができました。イレーナは、お父さんが話してくれていたことをみんなに言いました。「もし溺れかかっている人を見たら、泳げようと泳げまいと水に飛び込んで助けてあげなければいけない」

『瓶の中のいのち』のメンバーたちは、イレーナのもとを6回訪問しました。2008年の訪問の際に、イレーナは「皆さん方はポーランドも、合衆国も、世界も変えたのです。とってもとっても大好きですよ」と話しました。9日後、イレーナはこの世を去りました。

自主研究を最初に始めた4人の女の子たちは、学業を続け、大学を卒業しました。4人と他の『瓶の中のいのち』のメンバーは、イレーナ・センドラーの話を語り続けます。

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