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Lesson 6

Crosscultural Communication
異文化コミュニケーション

Part 1

Language and discrimination
言葉と差別


crosscultural 異文化間の
discrimination 差別
interpret 解釈する
others 他人、他の人たち、お相手たち
habit 習慣
regarding ~  ~に関して、~に関する
the use of ~ ~の使用、~を使うこと
linguistic 言語的な
feature 特徴
convey 伝える、運ぶ
message メッセージ、伝えたい内容
differ 異なる

lead to ~ ~につながる、~に結びつく
minority 少数派
inequality 不平等、不公平
report 報告、報告する
anthropological 人類学的な
linguist 言語学者
analyze 分析する
take place among ~ ~の間で起きる
background 背景
address 提出する、演説する
thorny やっかいな、扱いにくい、トゲのある
employment 雇用
situation 状況、難問、局面、場面

staff 職員、スタッフ
cafeteria (工場・学校などの)食堂、カフェテリア
recently 最近
hire 雇う
server (レストランの)給仕、スタッフ
for the first time 初めて
supervisor 上司
customer お客さん
complain 不平を言う
surly 不機嫌な、無愛想な
uncooperative 協力的ではない
for their part 彼らとしては
employee 雇われる人、従業員
discriminate 差別する

異文化コミュニケーションでは、メッセージを伝える言葉の特徴を使うことに関する習慣が違うと、相手の人が意味していることを解釈しにくいことがよくあります。言葉を使う際の文化的な違いは、少数派の集団の構成員に対する差別や、社会的な不平等につながる可能性さえあります。異なる社会・文化的な背景を持っている話し手たちの間で交わされた実際の会話を分析した言語人類学者ジョン・ガンパーズによって報告された1つの例がここにあります(→ジョン・ガンパーズが報告した1つの例を見てみましょう)。ガンパーズはイギリスのロンドンでのやっかいな雇用問題を伝えました。イギリスの空港にある職員(用の)食堂は、インドとパキスタン出身の食事スタッフを、最近、初めて雇いました。上司(たち)もお客さんもどちらも、この新しいスタッフは「無愛想で非協力的だ」と不平を言っていました。南アジアのスタッフにとっては、差別されていると不平を述べていました。




figure out ~  ~を理解する
tape-record テープに録音する
interaction 相互のやり取り、交流
get food 食べ物を受け取る
line 列、行列
audiotape 録音テープ
identify 特定する、突き止める
contrast 対照、相違
intonation イントネーション、抑揚
pattern   パターン、模様、カタチ
explain 説明する
complaint 不平を言う人

meat course 肉料理
whether or not ~  ~かどうか
gravy (肉汁で作った)グレービーソース
offer 申し出、提供する
utter 言う
with rising intonation 上がり調子で
with falling intonation 下がり調子で
tiny 小さな
pitch (声の)調子、高さ
go up 上がる
go down 下がる
result in ~  ~という結果になる
impression 印象

sound like ~名詞~  ~のように聞こえる
roughly だいたい、ほぼ
paraphrase A as B AをBに言い換える
in stark contrast 著しい対照で
statement 発言、声明
take it or leave it 取って行くかそのままにしておくかどうぞご自由に


何が起きているのかを理解するために、ガンパーズは、お客さんが食堂の列に並んで食べ物を手に入れる間に起きたやり取りをテープに録音しました。それから、ガンパーズはテープを聞いて、イギリス人スタッフと南アジア(出身)のスタッフのイントネーションのパターンに、両者の不平を説明するのに役立つ違いがあることを突きとめました。お客さんが肉料理を選ぶと、スタッフはグレービーソースが必要かどうかを尋ねることになっていました。イギリス人も南アジアのスタッフもどちらも、「グレービー」と一言言うだけでこの申し出をしていました。しかし、イギリス人スタッフはこの言葉を上がり調子で言ったのに対して、南アジアのスタッフは下がり調子で言いました。1つの単語の最後の部分で声の調子が上がるか、下がるかというイントネーションの(この)わずかな違いが、とても違う印象(を与える結果)になっていたのです。イギリス人の耳には上がり調子で言われる「グレービー」は、「グレービーソースになさいますか?」にほぼ言い換えられる質問のように聞こえたのです。(これとは)まったく対照的に、下がり調子で言われる「グレービー」は、イギリス人にとっては「はいグレービーソースです。ご自由にどうぞ」にほぼ言い換えられるような発言として受け止められたのです。




play A back to B AをBに再生して聞かせる
segment 部分、切片
point to A as B  AをBだと指摘する
response 対応、返答
evidence 証拠
be rude to ~ ~に対して無礼である
catch 人 ― ing 人が―しているところを見つける
colleague 同僚
display はっきりと示す、表に
prejudice 偏見、先入観
criticize 批判する
exactly まさに、正確に
co-worker 同僚

It was only when ~ that …… ……するのは他ならない~するときだけでした、~するときに限って……しました、~して初めて……しました
(分裂文=強調構文です)
their supervisor and English teacher 彼らの上司であり英語の先生・指導担当であった人物
(この表現は1人の人物が2つの役割を担当していることを表します。2つの役割を別々の人が担当しているときは their supervisor and an English teacher 「彼らの上司と英語の先生」となり、冠詞が必要になります)
negative 否定的な
reaction 反応
indeed 実際に
recognize that ~  ~ということを理解する・悟る
strike 人 as ~ 人に~という感じ・印象を与える
odd 奇妙な
at the same time 同時に
simply 単に、まったく
normal 普通の
context 文脈、背景


次に、ガンパーズはイギリス人と南アジアのスタッフのどちらにも、お客さんとのやり取りの部分を再生して聞かせました。南アジアのスタッフの返答は、お客さんに対して失礼な証拠だと、イギリス人の食堂のスタッフは指摘しました。南アジアの食堂のスタッフは、イギリス人の同僚が差別と偏見をハッキリ示しているのを見つけたと感じました。イギリス人の同僚と同じことを正確に言っていないとして批判されていたからです。南アジアのスタッフが自分たちが(お客さんと同僚たちから)受けていた否定的な反応を初めて理解したのは、英語教育を担当していた(1人の)上司が、異なったイントネーションのパターンがどのようにして違った意味に結びついてしまうのかを説明したときのことでした。実際に、南アジアのスタッフは、イギリス人の同僚の使うイントネーションのパターンが、自分たちの耳には奇妙な感じがしていたことを理解しました。それと同時に、上司たちは、南アジアの言葉を話す人にとって、下がり調子のイントネーションは、そうした文脈では質問をするときのごく普通の言い方だと知りました。




play a ~ part in …… ……において~な役割を演じる
convey 伝える、運ぶ
negotiate 交渉する、取り決める、うまく乗り越える
relationship 関係
demonstrate that ~ ~ということを明確に示す
differ 異なる
with regard to ~ ~に関して
signal シルシ、合図、徴候、表れ
linguistic signal 言葉のシグナル
(言葉が持ついろんな側面――発声の仕方(語調、スピード、大きさ等)、身振り手振り、表情、周囲の状況等――をひっくるめた言い方)
contribute to ~ ~に貢献する、~の一因となる
the perception of ~ ~の知覚・感覚、~を感じ取る・受けとめること
the reality of ~ ~の現実、~が存在すること

of course もちろん
process 過程、作用
factor 要因
at play 影響・作用して
economics 経済(学)
politics 政治(学)
play a role 役割を演じる
as well 同じように
outright あからさまな、完全な
acknowledge that ~ ~ということを認める
element 要素
invisible 目に見えない
therefore したがって
overlook 見過ごす


小さな言葉の特徴が、意味を伝える際や、個人同士や文化的な集団同士の関係を決める際にどのようにして大きな役割を演じるのかを、この例は示しています。また、言葉のシグナルに関する習慣の違いが、社会的な不平等や差別を感じ取る一因になったり、社会的な不平等や差別が存在する一因になったりする可能性があることを示しています。もちろん、言葉の作用は、小数派の集団が差別や社会的な不平等に直面するときに影響する唯一の要素というわけではありません。あからさまな偏見が役割を演じるのと同じように、経済や政治のような他のたくさんの要素も同じように役割を演じます。しかし、言葉の要素がたいていは目には見えないし、したがって見過ごされることが多いために、問題(の一部)になっているのかもしれないと気づいておくことは大切です。



Part 2

Language, culture and framing
言葉と文化と枠組



framing 枠組み
anthropologist 人類学者
develop 開発する、練り上げる、創り出す
the idea of ― ing  ―するという考え
a visit to ~ ~への訪問、~を訪れること
watch 人 ― ing  人が―しているのを見る
how ~ どのようにして~なのか
(この後も本文中に繰り返し出てきます。 how + 形容詞・副詞 = 「どのくらい~」と区別して覚えるようにしましょう)
although ~ ~だけれども
behave 振る舞う
aggressively 攻撃的に
bite-bit-bitten かむ、かむこと
each other お互い
fight 闘う

in other words 言い換えると
alternate 代わりの、交互に起こる、2つのうちどちらか一方の
frame 枠組み
determine 決める
be to ― ―すべき
( 「be 動詞+不定詞」の5つの用法は「ビートたけしは業界人」で覚えることにしましょう)
conclude that ~ ~と結論づける
whereas ~  ところが~、~である一方で
literal 文字通りの
simultaneously 同時に
metamessage 非言語的意味、メタメッセージ
(非言語的に伝達されるメッセージ。通例、真意を表し、言葉で表明された内容と逆のことがある)
signal 合図する、明らかにする、示す、シルシ、合図、徴候、表れ
playful 遊び好きな、おどけた、本気ではない


人類学者グレゴリー・ベイトソンは動物園を訪れているときに、2頭の幼いお猿さんたちが遊んでいるのを見て、枠組みという考えを練り上げました。おサルさんたちは、(動物園に来ている人たちも、)おサルさんが攻撃的に振る舞っている(例えば、お互いにかみ合っている)にもかかわらず、本当に争っているわけじゃなくて、ただ遊んでいるだけだと、どのようにしてわかるのだろうかと、ベイトソンは自問しました。言い換えると、「遊び」と「攻撃」は、かみつきがどのように解釈されるべきなのかを決める交換可能な枠組みなのです。かむことは(この行動の文字通りの意味=攻撃)を伝えることもありますが、ところが、かみつきがどのような意味を持つのかを示すメタメッセージ(「これは遊びだよ」)を、そのおサルさんたちは同時にお互いに伝えあっていると、ベイトソンは結論づけました。メタメッセージは、この枠組みの中ではかみつきは本気じゃないとして理解されるような枠組み(お互いにかみ合っているとき、お猿さんたちが行っていたこと)を明らかにします。




human beings 人間、人類
utterance 発言
frame 枠にはめる、組み立てる
sarcastically 皮肉っぽく
angrily 怒って
teasingly からかって
particular 特定の
tone 声の調子
rate 割合、速さ
loudness 音・声の大きさ
intonational イントネーション
and so on など、等々

clue to ~  ~への手がかり
so that ~  ~するために
participant 参加者、当事者
what is going on 何が起こっているのか
sarcasm 皮肉、いやみ
flat 平らな、平板な
exaggerate 誇張する
key word カギになる言葉
appreciate 高く評価する、感謝する
idiomatic イディオムの、慣用句的な
phrase 成句、語句、フレーズ
remark 発言

alert 警告する、人に~だと警報を出す
joke 冗談
grammar 文法
potentially 潜在的に、可能性として


人間同士の会話では、どのような発言でも、その発言がどのように意図されているのか(例えば、文字通りなのか、皮肉っぽくなのか、怒ってなのか、からかってなのかといったこと)を表わすメタメッセージによって枠にはめられます。メタメッセージは、特定の文脈の中で、特定の方法によって、特定の言葉を話すときに、行っているとその人が思うことを明らかにします。人間は、声の調子、話すスピード、声の大きさ、イントネーションのパターンなどを含むいろんな言葉の特徴を使って、メタメッセージを明らかにします。会話で話されるものには必ず、当事者(双方)が話されていることだけではなく、何が起こっているのかを理解するために、どのようにして聞き手が話される言葉を解釈すべきなのかに対する手がかりが含まれています。例えば、アメリカ英語では皮肉は、平板なイントネーションで示されることがかなりあり、カギになる言葉に強勢を置いて強調されることが結構あります――バスケットボールでゴールを外した後の「ナイスシュート」や、話し手が相手の人が言ったことや、したことに本当は感謝していないときの「ありがとう」のように。慣用句になっている単語やフレーズは、発言がどのように意図されているのかを示すものとして使われる場合もあります。例えば、「ねえ、~の話、聞いた?」というフレーズは、冗談がこの後に続くんだろうということをたくさんのアメリカ人に教えてくれることでしょう。辞書と文法の本を持っている人なら誰でも、言葉が意味しているものは理解できる可能性があるでしょう。しかし、こうした言葉を解釈する方法を理解するためには、どのようにして言葉の特徴が発言を形作っているのかを知る必要があります。




concept 概念、考え
framing 枠組み
inseparable 切り離せない、とても仲がいい
vary from X to X Xによって異なる
culturally 文化的に
agreed-upon 合意に基づく、合意されている
greet あいさつする
be unfamiliar with ~ ~をよく知らない、~に不案内である
routine お決まりのもの、日常的な、ありきたりの
be likely to ― ―する可能性が高い・ある

invite 招待する
snub 人を無視する、冷たくあしらう
negative reply 否定的な答え・返答
ignore 無視する
expect 期待する
routinize 慣例・習慣化する
wonder 不思議に思う
what business is it of yours それが君のどのようなビジネスなのですか?→君には関係がない、私の勝手だ
as shown in ~ ~に示されるように
examine 調べる


枠組みという概念は、言葉と文化が切っても切れない関係だということを示しています――言っていることをどのように意味しているのかを伝えるメタメッセージを明らかにしておかないと、言葉を通じて意味を伝えたり解釈したりすることはできません。しかも、メタメッセージが明らかにされる方法は、文化によって異なるのです。例えば、人の集団には必ず、文字通りの意味ではない、文化的な合意に基づくお互いにあいさつを交わす方法があります。こうした決まりきったことをよく知らない人はだれでも、文字通りにあいさつを解釈する可能性があります。ビルマでは、日常のあいさつは、「もう食事したの?」です。ビルマを訪れているアメリカ人が、この質問を受けたとき、お昼に招待されるんだと考えるかもしれません。そして、彼らの否定的な返答が(→アメリカ人が「まだ食べていません」と答えて)無視されると、冷たくあしらわれたような気持ちになるかもしれません。こうしたアメリカ人は、あいさつとしてのこの質問の枠組みを理解していないのです。典型的なジャワ語のあいさつは、「どちらにお出かけですか?」という質問です。予想される慣例化している返答は、「ちょっとそこまで」です。こうしたお決まりのことをよく知らない訪問者は、この「あいさつの」枠組みがわからなくて、「私がどこに行こうが、私の勝手じゃないか」と不思議に思うかもしれません。ガンパーズが調べた事例に示されているのと同じように、このような誤解は、差別や偏見につながる可能性があります。




any time ~ ~するときはいつでも
talk to ~ ~に話しかける
start 第1歩、スタート地点
sufficient 十分な
be familiar with ~について知っている、ある程度知識がある


人がお互いに話をするときにはいつでも、言葉を理解し、したがって相手の人が言っていることの文字通りの意味、すなわちメッセージを理解することは、スタート地点です。しかし、それだけでは十分ではありません。話されていることを本当に理解するためには、聞き手は枠組を特定するメタメッセージを解釈できなければいけません。メタメッセージを解釈するためには、その言葉を知っておくだけではなく、(その言葉の背後にある)文化も知っておく必要があります。

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