Genius 3 Lesson 2 単語の意味&本文和訳 保存倉庫

Lesson 2



rare まれな、珍しい
attention 注意
direct A to B AをBに向ける
mind 精神、知、知性、注意
(ここでは「頭」と訳してみましたが、普通だと「精神」くらいに落ち着くと思います)
be filled with ~  ~で満たされる、~で一杯である
various 色々な、様々な
at work 仕事で、働いているとき
for instance 例えば
focus 集中させる
boss 上司
require 要求する
intense 強烈な、集中した
particular 特定の、個別の
ordinarily 通常、たいてい
motivate 動機づける、刺激する
intrinsically 本質的に、内因的に

at the same time 同時に
distract そらす、まぎらす、取り乱させる
anxiety 不安、心配
erratic 突飛な、風変わりな、常軌を逸した
behavior 行動、行為
while ~  ~する一方
concentrate A on B AをBに集中させる
task 仕事、課題
completely 完全に
be involved in ~ ~に関係する・従事する・参加する・没頭する

chaos 混沌
quite a bit of ~  かなりの量の~
entropy エントロピー、質の低下、混沌
consciousness 意識
emotion 情緒、感情、情動
intention 意図、意思
come into ~  ~に入ってくる、~の状態になってくる
come into focus ピントが合う、明確になる、注目されるようになる
disappear 消えてなくなる
contrary 反対の、逆の
impulse 衝動
direction 方向
conflicting 対立する、矛盾する、対立、葛藤
desire 願望
jostle 激しくぶつかる、揺らす
helpless 無力な
keep ~ in line ~を整列させておく、~に規則を守らせる


毎日の生活で、私たちの注意が全部、たった1つのことに向けられるというのはまれです。普通は、私たちの頭の中は、いろんな考えで満たされています。例えば、働いているときには、私の注意は集中するかもしれません。集中した考えを必要とする、やらなければいけない仕事を、上司が与えたからです。しかし、こうした特定の仕事は、私が通常、やってみたいと思っているものではありませんから、私は自分の内面から、それほど強く動機づけされているのではありません。それと同時に、十代の息子の風変わりな行動を心配する気持ちによって乱されます(→十代の息子が常軌を逸したことをやってしまうのではないかと不安になって、集中がそがれてしまいます)。そんなわけで、私の頭の一部は仕事に集中している一方で、完全に仕事に没頭しているわけではありません。私の頭が完全な混沌状態にあるのではなく、意識の中にかなりの量の混沌があるのです――考えも情緒も意思もハッキリしてきて、それから、消えていき、相反する衝動を生み出し、私の注意を異なった方向に引っぱっていくのです。矛盾する願望と意思と考えが、意識の中で互いに激しくぶつかり合い、そして、私たちは、こうした矛盾するものをまとめておけなくなります。



alternative 代わりになるもの、代案、選択肢
imagine 想像する、考える
ski down a slope 斜面をスキーで滑って下る
be focused on ~ ~に集中する
movement 動き
position 位置
whistle past ~  ヒューヒュー音を立てて~を通り過ぎる
snow-shrouded 雪に包まれた
run by 通り過ぎる
awareness 意識
contradiction 矛盾
last forever 永遠に続く
immerse 沈める、熱中させる
immerse oneself in ~ ~に没頭する


しかし、ここでいくつか他の場合もじっくり考えてみましょう。例えば、斜面をスキーで滑っていて、体の動きと、スキー板の位置と、ヒューヒュー音を立てて顔を通り過ぎていく空気と、走り去っていく雪に包まれた木々に、すべての注意が集中しているシーンを想像してみましょう。意識には葛藤したり、矛盾を起こしたりする余地はありません。滑りは完璧ですから、望むことと言ったら、完璧な滑りが可能な今の状態が永遠に続き、自分自身がこの経験の中に完全に没頭していられることだけです。



substitute A for B Bの代わりにAを使う
favorite お気に入りの、好きな
activity 活動
vignette 短い場面、短い描写
choir 聖歌隊、合唱隊
you are getting immersed in ~ 君は~に没頭している
complicated 複雑な
surgical operation 外科手術
close business deal 親密な・綿密な・きめの細かい商取引・商談
be in harmony with ~ ~と調和している
contrary to ~  ~とは逆に、~に反して
all too often あまりにも頻繁に、非常に多い


もしスキーをすることが、君にはあまり大きな意味を持っていないなら(→スキーに興味がない場合には)、この短いシーンの代わりに、ご自分の好きな活動を使ってください。聖歌隊で歌うのもアリですし、踊りもアリですし、いい本を読むのもアリです。あるいは、仕事が大好きなら、複雑な外科手術や細かい商談に没頭しているときもアリです。こうした瞬間に共通しているのは、意識が経験で満たされているということです。そして、こうした経験はお互いに調和しているのです。毎日の生活であまりにもよく起こることとは逆に、このような瞬間に私たちが感じるもの、望むもの、考えるものは調和しているのです。



exceptional 例外的な、特別な、非常に優れた
flow experience フローの経験、フロー体験
(フローとは、人が今やっていることに、完全に浸って、精神的に集中していて、うまく行っている状態)
metaphor 隠喩、暗喩、たとえ
describe 描写する、形容する、言い表す
the sense of ~ ~の感覚
effortless 努力のいらない、楽な
stand out 目立つ、傑出する
athlete スポーツ選手
refer to A as B AをBだと言い表す
zone ゾーン(=絶頂感=実力を最大限に発揮させる超越的な幸福感や自信)、領域
aesthetic 美的な、芸術的な
rapture 歓喜、恍惚状態
, yet ~ しかし~
description 描写、表現
remarkably 著しく、顕著に、とても


こうした特別な瞬間は、私がフロー体験と呼ぶものです。「フロー(流れ)」という隠喩は、自分の人生で一番素晴らしいものとして際立っている瞬間に感じる、努力のいらない行動という感覚を言い表すために、多くの人が使っているたとえです。スポーツ選手は、この状態を「ゾーンに入る」と表現しますし、画家や音楽家は「芸術的恍惚状態」と表現します。スポーツ選手、画家、音楽家はフローに到達するとき、とても違ったことを行いますが、フロー体験を言い表す方法は著しく似通っています(→~はフローに達するとき、まったく異なる作業をしているわけですが、フロー体験を語るときの表現はとても似ています)。



tend to ―  ―する傾向がある、―しがちである
occur 起こる
a set of ~  一連の~、一組の~
goal 目標
appropriate 適切な
response 反応
question 質問する、疑問を呈する、異議を申し立てる
in contrast to ~ ~とは対照的に、~と比べて
allow 人 to ―  人が―するのを許す
compatible 両立しうる、矛盾のない


フローは、適切な反応を必要とする一連の明確な目標に、人が直面するときに、起こる傾向があります。チェスやテニスのようなゲームでは、フローに入るのは簡単です。こうしたゲームには、プレーヤーが何をなすべきか、どのようになすべきかと疑問に思わないで行動することを可能にしてくれる、行動への目標と規則があるからです。普通の生活とは対照的に、フロー活動は、明確で矛盾しない目標に集中することを人に許してくれます(→フロー活動のおかげで、明確で矛盾のない目標に向かって集中できます)。



characteristic 特徴
provide 与える、供給する
immediate 即座の
feedback フィードバック
(行動の自動制御機能=行動の適否を知って、その後の行動を進めたり修正したりすること)
improve 向上させる、改善する
with each step どの1歩でも、1歩ずつ
climber 登山家、山を(よじ)登る人
inch 少しずつ動く
on the job 仕事中に
for long periods 長い間
clue ヒント、手がかり
as to ~  ~に関して


フロー活動のもう一つの特徴は、フロー活動がすぐにフィードバックを与えてくれるということです。ゲームの1つひとつの動きの後で、自分の立場を改善してきているのかどうかがわかるのです。一歩ずつ(→一歩登る毎に)、登山家は自分が少しずつ登ってきていることがわかります。職場や家庭では、どのようにして(立って)いるのかに関して何も手がかりがないままで、長い間、やっていくのかもしれませんが、一方、フロー状態のときには、たいてわかるのです。



skill 技術、技能、技
(本文中では「能力」という訳語で統一してみました)
be involved in ~ ~に従事している・関係している
fully 十分に、完全に
overcome 打ち勝つ、克服する
challenge 課題、難しいけれどもやりがいのある課題
just about ~ ピッタリだいたい→かろうじて、ほとんど、まったく
manageable 操作できる、管理できる
optimal 最上の、最善の
a fine balance between A and B AとBの間のいいバランス
available 利用できる
opportunity 機会、チャンス
figure 図、人物、数字、図形


人の能力が、ギリギリ何とかこなせるくらいの課題を克服することに十分、関わっているときに、フローは起こる傾向があります。最上の経験(=フロー体験)は、人の行動する能力と行動のために利用できるチャンスの間のちょうどいいバランスに、たいていの場合、関係しています。(図1参照)



get frustrated 欲求不満になる
get worried 心配になる、困る
eventually 結果的に
get anxious 心配になる、不安になる
relative to ~  ~と比較して、~に比例した、~に適した
get relaxed リラックスする、くつろぐ
get bored 退屈する
perceive 受け取る、知覚する
get to ―  ―するようになる
apathetic 無感動の、無関心の

be matched with ~ ~とうまくマッチする、~とうまく釣り合う・調和する
apart from ~  ~から離れて、~とは別の
ordinary 普通の
be likely to ― ―する可能性が高い
typical 典型的な
be full of ~ ~で一杯である
boredom 退屈
flash きらめき、光、閃光
dull 鈍い、面白くない、退屈な
background 背景、目立たないところ


もし課題が難しすぎる場合には、人は欲求不満になり、それから、困ってしまい、結果的に不安になります。もし課題がその人の能力に比べて低すぎる場合には、人はリラックスして、それから退屈になります。もし課題と能力の両方が低いと感じられれば、人は感動を覚えなくなり始めます。しかし、高い課題が高い能力とうまく釣り合うと、そのときには、普段の生活から離れ、フローを引き起こす深い関わり合いが、起こる可能性が高いのです。フロー体験は、こうした退屈な背景(=日常)に対して強烈な生きていることのきらめきを与えてくれます。



relevant 関係のある、適切な、当を得た
be in balance バランスがとれている、うまく調和している
become ordered 整ってくる、整然としてくる
become invested 注がれる、向けられる
demand 要求、需要
psychic 精神の、精神的な、心的な
distracting 気を散らす、心を乱す
irrelevant 関係のない
distort ねじ曲げる、ゆがめる
pass by 過ぎ去る


目標がはっきりしていて、フィードバックが適切で、課題と能力がうまく調和しているときには、注意は秩序だったものになり、十分に(行動の対象に)向けられたものになります。心的なエネルギーへの全要求のために(→精神的なエネルギーを総動員する必要があるために)、フロー状態にある人は完全に集中しています。心を乱す考えや無関係な感情のための余地は(→~が入り込むすき間は)、意識の中にはまったくありません。人が持つ時間の感覚はゆがめられて、時間は分で過ぎ去るように思えます(→1時間が1分のように短く感じられます)。

10

graph グラフ
be read to ―  ―していると解釈される
indicate 指し示す、述べる
lead to ~  ~につながる、~を引き起こす、~に役立つ
suppose 仮定してみましょう、仮に~とすれば
marked 目立つ、印のついた
arousal 覚醒、興奮、刺激
condition 状態
be in ~ ~にいる、~の状態である
mentally 精神的に、心的に
cheerful 陽気な、元気のよい、愉快な
in control コントロールできて
enjoyable 楽しい、楽しめる
state 状態

obvious 明らかな
or さて、ところで
(話題を転じるために使われます)
label ラベルを張る
control 制御する
positive 積極的な、肯定的な、前向きな
feel satisfied 満足する
lack ~がない、~を欠いている
concentration 集中
achieve 達成する
thus 上に述べたように、したがって
favorable 好意的な、好ましい
retreat 引き下がる、撤退する
challenging 挑発的な、やりがいのある、きつい
instead of ― ing ―する代わりに、―しないで
try to ―  ―することを試みる、―してみる
cope うまく処理する


図1のグラフは、なぜフローが個人の成長をもたらすのか、その理由を示していると解釈することもできます。ある人がグラフで「覚醒」という印が付けられた領域にいると仮定してみましょう。この状態は、そこにいてよくない状態ではありません(→覚醒状態は、悪い状態ではありません)。覚醒状態では、人は心理的に集中し、活動的で、没頭している感じがします。しかし、それほど強いわけではなく、愉快なわけでもなく、コントロールできているわけでもありません。人はどのようにすれば、もっと楽しいフロー状態に到達できるのでしょうか? 答えは明らかです。新しい能力を身につけることで可能になります。ところで、「制御」とラベルが張ってある領域をご覧ください。この制御されている状態も、人が幸福や、力強さや、満足を感じる経験の肯定的な状態(→経験を前向きに受け止める状態)です。しかし、人は、集中が途切れがちで、没頭は薄れがちになり、今やっていることは大切だという感覚も失いがちです。それでは、人はどのようにしてフローを達成するのでしょうか? 課題を増やすことで可能になります。先に述べたように、覚醒と制御は、学習にとってとても大切な状態です。他の状態は、もっと好ましくないものです。例えば、人が不安や心配を抱えていると、フローへと続く段階(→フローまでの距離)は遠すぎるように思えて、人は何とかうまくやってやろうと努力する代わりに、より少なく挑発的な状態(→もっと難易度の低い課題)に引き下がります。

11

act as ~  ~として作用する、~の働きをする
magnet 磁石
that is すなわち
push oneself to ~ 自分を~に押し上げる
performance パフォーマンス、達成、遂行能力
therefore ゆえに、したがって
the quality of life 生活の質
make sure that ~  ~を確実にする
as ~ as possible できるだけ~
constant 一定の、絶え間のない、定期的に繰り返される


上で述べたように、フロー体験は学習に対する、すなわち、課題と能力に関する新しいレベルに到達することに対する磁石の働きをします。フロー活動の最中には、人は自分自身をより高いレベルの遂行能力に押し上げます。したがって、明確な目標と、即座のフィードバックと、課題が、できるけたくさん毎日の生活の一定の部分になっている状態を確実にすることによって(→したがって、明確な目標をもって、すぐにフィードバックできる状態を保ち、適切な難易度の課題をこなしていくようにすることで、毎日の暮らしの中の繰り返される部分に、できるだけたくさんフローを引き起こさせてくれるこうした3つの要素(=明確な目標と、即座のフィードバックと、課題)を確保することによって)、生活の質を向上させることが可能です。

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