Genius 2 Lesson 1 単語の意味&本文和訳 保存倉庫


Lesson 1

Hanamizuki
ハナミズキ

Part 1

rite 儀式、慣行、習わし
await ~を待つ
fleeting はかない、つかの間の
cherry blossom 桜の花
once ~  ひとたび~すると
depart 出発する、死ぬ、亡くなる、消滅する
flowering dogwood   ハナミズキ
hanamizuki, or flowering dogwoods, ハナミズキ、すなわち英語で花咲く犬の木(ハナミズキです)
→「ハナミズキ」とだけ訳せば十分です。どちらもハナミズキを意味しています。
bloom 咲く
as if ~ まるで~のように、あたかも~であるかのように
take over ~ ~の後を継ぐ
in the Japanese language of flowers 日本語の花言葉
signify ~   ~を意味する、~を示す

in return for ~ ~のお返しとして
cherry tree 桜の木
present モノ to 人 人にモノを贈る・プレゼントする
chemist 化学者
be known for ~ ~で知られている
isolation 孤立、分離、単離
adrenalin アドレナリン
mayor 市長
movement 動き、運動、活動
upon ― ing ―するとすぐに
have モノ sent モノを送ってもらう・送らせる
(使役動詞です)

regrettably 残念なことに
destroy 破壊する、駆除する
infest 群がる、はびこる
be infested with ~ ~に荒らされる、~がたかっている
harmful 害のある、有害な
insect 昆虫
a couple of ~ 2つの~、2・3の~
carefully 注意深く、用心して
half of them それらのうちの半分
the other half 残った半分
bank 川岸の土手・堤

stand along ~  ~に沿って立つ・ある
cherish 大切にする、大事に育てる
citizen 国民、市民
ever since 以来ずっと
the National Cherry Blossom Festival, Sakura Matsuri 全米桜祭り←国内桜の花お祭り、すなわち桜祭り
hold‐held‐held 開催する
in full bloom 満開で


日本での春の習わしの一つは、つかの間の桜の花の開花を待つことです。いったん桜の花が散ると、まるで桜の花の遺志を継いでいるかのように、ハナミズキが咲き始めます。日本の花言葉で、ハナミズキは「返礼」を意味します。

ハナミズキは、日本がアメリカ合衆国にプレゼントした桜の木のお返しに日本にやって来ました。アドレナリンの単離で知られる化学者・高峰譲吉博士が、当時の東京市の市長・尾崎行雄に、日本の桜の木をワシントンD.C.に植えようという運動があると話しました。この運動のことを聞くとすぐに、尾崎市長は1909年、米国に約2,000本の桜の木を送らせました。

残念なことに、その桜の木は害虫に荒らされてしまったせいで、駆除されなければいけませんでした(訳者注:寄贈された桜に昆虫や線形動物が住みついているのが発見され、地元の生態系を保護するために、処分が検討され、当時のタフト大統領が1910年1月に焼却命令を出し、焼き払われました)。2年後に、尾崎市長は注意深く準備して、米国に6,400本の桜の木を送りました。半分はニューヨークに送られ、残りの半分はワシントンD.C.のポトマック川の両岸に植えられました。

ポトマック河畔にある桜の木は、それ以来ずっとアメリカ国民によって大切に育てられています。全米桜祭りが1947年以降、毎年、桜が満開のときにワシントンD.C.で開催されています。


Part 2

present 人 with モノ 人にモノを贈る・プレゼントする
represent 代表する
department 部門、省
agriculture 農業
botanical 植物園の
outbreak 勃発
regard A as B  AをBと見なす・考える
enemy 敵
gradually 徐々に、次第に
forget‐forgot‐forgotten 忘れる

researcher 研究者
carry out ~  ~を実行する
search 場所 for モノ  モノを求めて場所を探す
original 元々の
as a result 結果として
metropolitan 首都圏の、大都会の
horticultural 園芸の、園芸学の
institute 協会、研究所、設立する
ministry 省
forestry 林業
fishery 漁業
locate 位置させる
be located in ~ ~に位置する
prefecture 県

grow to ― 成長して―になる
measure 測定する
~ meter around 周囲が~mで
~ meters high ~mの高さ
cross 渡る
the Pacific Ocean 太平洋
firmly しっかりと
take root in ~ ~に根付く・定着する
foreign 外国の
soil 土、土壌、大地
soothe なだめる、鎮める、慰めをもたらす
elegant 優雅な、上品な


1915年、桜の木のお返しに、米国は日本にハナミズキをプレゼントしました。合衆国政府を代表して、米国農務省のW.T.スウィングル博士が40本のハナミズキの若木を日本に持って来ました。このハナミズキは、東京の日比谷公園を含む公園といくつかの植物園に植えられました。しかし、第2次世界大戦の勃発後、ハナミズキは敵の花と見なされ、日本人に徐々に忘れられていきました。

1990年代、研究家・峰与志彦さんはハナミズキの歴史に興味を持ち、原木を探す調査を行うことにしました。結果として、峰さんは東京都立園芸高等学校に2本、小石川植物園に1本、静岡県にある農林水産省果樹試験場にもう1本見つけました。これら4本は成長し、周囲1m以上、高さ約10mを計測しました。約100年前に太平洋を渡った原木のハナミズキは、異国の地にしっかりと根を下ろしているように見えます。日本中の公園や庭や道路沿いで、ハナミズキは日本人の心を優雅な美しさでなだめ続けています。


Part 3

entitle ~という表題をつける、授与する
lyric 歌詞、叙情詩
tribute 感謝のしるし、捧げもの、賛辞
pay tribute to ~ ~に敬意・感謝の意を表す
victim 犠牲者
terrorist テロリスト
attack 攻撃

in response to ~ ~に応じて・答えて
inhuman 非人間的な、残酷な
administration  政権
military 軍隊
operation 作戦
with the goal of ― ing ―するという目標
eliminate 排除する、消去する、殺す
cost 犠牲を払わせる
numerous 数多くの
innocent 無実の、無邪気な
the chain of ~ ~の連鎖
hatred 憎しみ
anger 怒り
be worried that ~ ~を心配する
horrify 怖がらせる、衝撃を与える
fade (徐々に)消えていく、焦る、薄らぐ
memory 記憶
a prayer for ~ ~への祈り、祈願

release 発売、リリース
well‐known よく知られている
pop song ポップス、流行歌
interestingly enough 十分興味深いことに
few listeners リスナーはほとんどいない、……と受け止めて曲を聴く人はほとんどいない
recognize 気づく、理解する、悟る
message メッセージ
believing ~  ~と信じて
(分詞構文ですが、ただの分詞構文ではありません。とても特別な形をしています。この分詞構文の特殊性については、学校の授業での説明をよく聞いてみてください。もしも説明がない場合は学校の先生に「 believing の主語は誰ですか?」と質問してみてください。特殊性に気づかれることでしょう)
merely ただ単に
draft 草稿、下書き
direct 直接の、直接的な
destruction 破壊
erase 消す
universal 普遍的な


歌手の一青窈は、「ハナミズキ」というタイトルの歌を書きました。2001年に発生した米国での9・11テロ攻撃の犠牲者に敬意を表すために歌詞を書いた、とインタビューの中で一青窈は語りました。

3,000近くの命が失われたこの残酷な攻撃に応じて、ブッシュ政権はイラクとアフガニスタンから「テロリスト」を一掃するという目標をもって軍事作戦を始めました。こうした軍事作戦は数多くの人命を犠牲にしました。犠牲者には子供を含む罪のない国民がいました。「ハナミズキ」を書いたときに、一青窈は憎しみと怒りの連鎖を止める方法について考えていました。このような恐ろしい出来事が、人々の記憶から徐々に薄れていくことが心配でもありました。「ハナミズキ」は戦争のない世界への祈りです、と一青窈は語りました。

2004年にリリースされてから、「ハナミズキ」は日本でよく知られるポップスになりました。しかし、興味深いことに、歌詞にこめられた一青窈の平和のメッセージに気づくリスナーはほとんどいなくて、(ほとんどのリスナーは)「ハナミズキ」を単なるラブソングだと信じています。「ハナミズキ」の初期の草稿には、「戦争」とか「破壊」といった、もっと直接的な言葉が含まれていました。しかし、一青窈はそうした言葉を削除することを選び、自分が普遍的な愛を願っていることを表現するためにハナミズキのイメージと歴史を使いました。


Part 4

patience 忍耐、我慢、患者
bear fruit 実を結ぶ
endless 終わりのない
cease 止まる、止む
come true 実現する
last 続く
interpret 解釈する
in different ways 異なる意味で、違う形で
long for ~ ~を強く望む
live out ~ ~を持ちこたえる、~を生き抜く、~を終える
live out one’s life 残りの人生を過ごす
free from ~ ~から自由な
fear 恐怖、恐れ
suffering 苦しみ

huge 巨大な
probably おそらく・たぶん~でしょう
(確率の高いときの表現です)
relevant 関係のある、適切な、当を得た
be relevant to ~ ~に関係のある・ピッタリである
sorrow 悲しみ
pain 痛み
horrible ひどい、恐ろしい
keep ― ing ―し続ける
even though ~  たとえ~でも
discourage 元気・やる気をそぐ、希望を失わせる

see A as B AをBと見なす・考える
encouragement 元気づけ、奨励
move forward 前進する
hardship 困難
the power to ― ―する力
comfort 慰める
forever 永遠に
maintain 維持する、主張する
bond 絆、結びつき


「ハナミズキ」の中で、一青窈は「僕の我慢がいつか実を結び  果てしない波がちゃんと止まりますように」と歌います。また、「果てない夢がちゃんと終わりますように  君と好きな人が百年続きますように」と歌っています。こうした歌詞は、違う意味に解釈することも可能ですが、「ハナミズキ」は一青窈が平和を強く願っている歌だということは明らかです。みんなが恐怖や苦しみから自由な余生を送れることを、一青窈は祈っています。

2011年に東日本を襲った巨大な地震と津波の犠牲者を支援するために開かれたコンサートで、一青窈は「ハナミズキ」を歌いました。「ハナミズキ」があのような恐ろしい出来事の悲しみと痛みを経験した人にピッタリだ、とおそらく一青窈が信じたからなのでしょう。2011年6月に開かれたコンサートで、一青窈は、「時には希望を失っても、私たちは歩き続けるんです。私は、君と好きな人が百年生きるようにと望んでいます」と語りました。

一青窈の「ハナミズキ」は、とても大きな困難に直面しても前に向かって進みたいと思う人たちにとっての励ましと見ることができます。ハナミズキの花そのものと同じように、「ハナミズキ」の歌も人々を慰める力を持っています。

ハナミズキの花は人々の間の絆を作り、守って行くという歴史のおかげで、永遠に愛され続けることでしょう。

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